SDGs4「質の高い教育をみんなに 」
「全ての人への衡平な質の高い教育と生涯学習の機会を提供する」
目標4は、基本的な能力とより高次の能力の習得、技術・職業教育と訓練、高等教育へのアクセスの拡大と公平化、生涯訓練、 および、十分な役割を果たし、社会に貢献するために必要な知識、能力、価値観に焦点を絞るものです。
幸いにして日本では初等教育から中等教育までが義務として憲法に定められており、ほぼすべての子どもたちが男女の区別なく教育を受けられる環境にあります。文部科学省の調べによると、平成29年度では高等教育への進学率は80.6%と過去最高。同じく大学への進学率も52.6%と過去最高をマークしております。また、近年では幼児教育や高等教育の段階的な無償化も政策として取り組まれ、2020年からスタートしていきます。
4.1 | 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。 |
4.2 | 2030年までに、すべての子どもが男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達支援、ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。 |
4.3 | 2030年までに、すべての人々が男女の区別なく、手頃な価格で質の高い技術教育、職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。 |
4.4 | 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。 |
4.5 | 2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子どもなど、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。 |
4.6 | 2030年までに、すべての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。 |
4.7 | 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。 |
4.a | 子ども、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、すべての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。 |
4.b | 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、ならびにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。 |
4.c | 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員養成のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。 |
日本はではこのように高度な教育体制が整備されており、その評価は国内外問わず高い事は皆さんも承知の上でしょう。では日本はこれらに対し達成できている、と言えるのでしょうか。
私としては4.7「2030 年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。」が特に必要だと考えております。
環境問題については1997年に採択された「京都議定書」に端を発して、20年以上様々な世界的サミットで議論が執り行われて来ました。我々もまた学生時代に環境問題について勉強してきました。しかし、それについてどうすれば解決に繋がるのかという、知識や技能について学んだ記憶はありません。「コレコレこういう問題があります。政府がこういう制度でCO2削減に臨んでいます」とは学びましたが、国民一人一人が解決に意識を向けるとは思っておりませんでした。
日本は発展途上国と比べて高い識字率・教育水準を確保しております。であるならば、それを踏まえた上で、我が国だからこそ解決に向かえる教育の方向性も模索しなければならないと思います。
それは何も学校教育に任せるのではなく、大人が学び子へと教える事が出来なければなりません。個人として環境に何ができるのか、一歩ずつ知るところから始めようと思います。