将来何をすれば良いのかわからない。
そう悩む人にとってちょっとしたきっかけのなれば幸いです。
例えば学生の頃、進路について頭を悩ませた人は少なくないでしょう。
現在進行形で不安を抱えている人もいると思います。
私もご多分に漏れず、中学・高校・大学と最高学年になるたびに悩みました。
自分の得意不得意が見つからないとか、好きな事がないとか、働いてみたい所はあるが現状の能力では難しいとか理由は様々です。
そうした悩みを抱えた時、自分の将来に道が見えず、あたかも迷子になってしまったかのような不安に駆られる経験は私にもありました。
このままじゃダメだと分かっていても、一歩踏み出す先がわからない。
そんな時に私たちの灯台となってくれるのが、欲求です。
人間はいったい何を求めているのか。
何が私たちを満たしてくれるのか。
自分の欲求は何か。
それを知ることで、自分が目指すべき方向を見出すことが出来ます。
今回は世界№1コーチと言われる、アンソニー・ロビンズが提唱する
「シックス・ヒューマン・ニーズ」を参考に考えていきましょう。
詳しく説明していきます。
「シックス・ヒューマン・ニーズ」日本語に直訳すると「6つの人間の欲求」ですね。
人間には様々な欲求があります。
「エンタメ業界に入って日々エキサイティングな生活をしたい」
「安定的な収入が欲しいから公務員になりたい」
「ビジネスを立ち上げて大金持ちになりたい」
「デザイナーになり生活に彩を与えたい」
こうした人々の欲求をぎゅっと集約していくと下記の6つに大別されるようになります。
「確実性(安定感)」のニーズ
「不確実性(不安定感)」のニーズ
「重要感」のニーズ
「愛と繋がり」のニーズ
「成長」のニーズ
「貢献」のニーズ
順番に見ていきましょう。
「確実性(安定感)」のニーズ
「確実性(安定感)」のニーズとは、生活していくうえで精神的にも経済的にも乱れがなく、安定した毎日を過ごしたいという欲求です。
これは最も多くの人が求める欲求で、苦痛をなるべく避けたいとか、快適さを求めるときに現れます。
職業的に言えば、安定した給料がでる公務員や、大企業のサラリーマンなどです。
生活が確かなもので支えられることで、安心を得たい人はこれに値するでしょう。
「不確実性(不安定感)」のニーズ
「不確実性(不安定感)」のニーズとは、刺激的な毎日を過ごしたいという欲求です。
先ほどの「確実性(安定感)」のニーズとは反対の位置にあります。
毎日同じルーチンでのデスクワークは飽き飽きで、日常の変化を好み、新しい刺激が欲しいという時に現れます。
職業的には芸人や俳優・声優、エンタメ業界やクリエイター、移り変わりの激しい出来高制の営業職などです。
繰り返しの毎日よりも、刺激的な一日。
リスクを取ってリターンを生み出す。そうしたチャレンジさがへっちゃらの人はこれに値するでしょう。
「重要感」のニーズ
「重要感」のニーズとは、自分という存在を認めてほしい、価値ある人物となりたい、そういった欲求です。
どちらかといえば男性に多い欲求で、出世したい、大人物として見られたいという時に現れます。
職業的には、起業家や省庁・大企業のエリート・重役など、責任や権力が強い立場などです。
先に上げた芸人や俳優業、アーティスト・アスリートなどもこれにあたるかもですね。
特別な者になりたい。活躍したい。
自分の資産に自信があったり、自分という存在に絶対的な価値があると感じている人はこれに値するでしょう。
「愛と繋がり」のニーズ
「愛と繋がり」のニーズとは、家族や友人との愛や繋がりを大切にしたいという欲求です。
「重要感」のニーズとは反対の位置にあります。
どちらかといえば女性に多い欲求で、グループ内での一体感や共感、仲間が欲しいという欲求です。
それぞれのコミュニティを大事にしたい時に現れます。
大好きな人、大切な人、そうした親密さや友情を重要視する人はこれに値するでしょう。
ここまでの4つのニーズは「パーソナルニーズ」という括りになります。
これらはいわば基礎部分となり、人間の誰もがいずれかを強く欲していると私は思っています。
安定か刺激か。
自分が一番? 他人が大事?
あなたが重要視するのはどれですか?
「成長」のニーズ
「成長」のニーズとは、新しい事を学びたい、今よりもスキルアップしたい、可能性を広げたいという欲求です。
どれだけ安定していても、刺激的な毎日であっても、特別視されていても、愛情を持っていても、自身の成長を感じられないのならば、それはストレスに満ちた日々となります。
職業的には、専門職や資格が必要となる職業で、専門的知識の習得が仕事の向上に繋がるような業種です。
知的好奇心にあふれ、自身をアップデートしていきたい人はこれにあたります。
「貢献」のニーズ
「貢献」のニーズとは、他人・社会のために何かをしてあげたい、他人・社会の手助けをしたいという欲求です。
与える事で喜びを感じ、他人を良く気に掛けるGIVEの精神をもつことで、充足を得られます。
職業的には、ボランティア団体やホスピタリティの強い医療介護系、社会問題を解決できるような企業・業種です。
与える事の喜びを知り、人に尽くすことで誇りを感じる人はこれにあたります。
「成長」と「貢献」ニーズは「スピリットニーズ」という括りとされます。
「シックス・ヒューマン・ニーズ」を提唱したアンソニー・ロビンズは、この2つのニーズのどれかを満たすことで本当の充足を得られると語っています。
これらのニーズは私たちが持つ心の灯台です。
どれが良い悪いではありません。
人が生きていくうえで、「パーソナルニーズ」は必要不可欠です。
それぞれが求めるものに向かって邁進することで、人間としての繁栄を得る事ができます。
「スピリットニーズ」は生きていく上では必要ありません。
しかし、これらを満たすことが出来れば、人生は本当に輝かしくあなたを照らすことになります。
なぜなら「成長」と「貢献」という欲求は人間だけが持つニーズだからです。
人生をより幸福と充実感で満たしたいのならば、「成長」と「貢献」に目を向けると良いでしょう。
さいごに
さて、ここまで6つの欲求「シックス・ヒューマン・ニーズ」を見てきました。
これからの進路に悩んだ時、自分が何を求めているのか、己に聞いてみてください。
その欲求を満たす道を進むことで、人生は満ち足りたものになります。
では、どうやって具体的に職や進路を決めればいいのか。
気になる企業のホームページに行って企業理念を熟読することです。
OB・OGに話を聞き、その職場が自分の欲求を満たしてくれるか確認しましょう。
または、自分の力でそれらの欲求を満たせる場を作るのもいいでしょう。
皆さんの未来は開かれています。
大切なのは己の欲するところがどこにあるのかを、見誤らないことです。